セキスイハイム東四国

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住まいのコラム

湿度の正体、夏の40%と冬の40%は大違い |2025.12.15

 湿度が40%と聞くと「それほど乾燥していない」と感じる人は多いかもしれません。しかし実は湿度は“空気が今どれだけ水分を含めるか”に対する割合で、暖かい空気はたくさんの水分を含むことができるが、冷たい空気は含むことのできる水分量は減ります。つまり気温の違う「夏の湿度40%」と「冬の湿度40%」は、含まれている水分量が全く違うのです。
例えば目安として、
• 30℃の空気が最大に含める水蒸気量:約30g/m³
• 10℃の空気が含める最大水蒸気量:約9g/m³
湿度40%に当てはめると…
• 夏(30℃・40%) → 約12g/m³の水分
• 冬(10℃・40%) → 約3.6g/m³の水分
つまり、同じ40%でも冬は夏の約1/3以下しか水分がありません。
「同じ湿度」でも体感が違い、喉や肌がカサつきやすいのはこのためです。

 冬の乾燥が引き起こす3つのリスク
❶ 火災リスクが上がる
乾燥した空気では紙・木材・衣類などが燃えやすくなり、静電気や小さな火花からの着火リスクが増加。空気が乾くと炎は勢いを増し、火は広がりやすくなります。
❷ 健康リスク
乾燥した空気は、
• 喉・鼻の粘膜を弱らせウイルスが侵入しやすくなる
• インフル・風邪・新型コロナが増える環境になる
• 肌荒れ・アトピー症状を悪化させる
乾燥は静かに体を攻撃します。
❸ 住まいのダメージ
木造住宅では建材の収縮ですき間風・床鳴り・家具割れなどが発生。長期的には耐久性にも影響します。

 冬は湿度“数字”よりも実質水分量を意識する季節
冬の室内環境で推奨される湿度は40〜60%。
加湿器・洗濯物の室内干し・観葉植物などで湿度を整えることが、火災予防にも健康維持にもつながります。
 冬は空気が静かに、しかし確実に乾いています。
「湿度の数字」ではなく——空気がどれだけ水分を持てるかを意識すると、暮らしの防災と健康リスク管理が一歩進みます。